国の特別名勝・兼六園の「坂」にスポットをあててみた。史資料に伝わる坂は11ヵ所に上った。よく知られた坂、無名に近い坂。それぞれに人との関わりが色濃くあった。名園と人と坂…、そこがいいんだなぁぁ。
兼六園に咲くサクラのうち、開花一番乗りを争っていた上坂のツバキカンザクラと下坂のカラミザクラによる〝春場所〟は20日、昨年につづいてカラミザクラの勝ちで千秋楽となった。
兼六園で、毎年、開花の一番乗りを争っているサクラがあるのをご存じだろうか?名園の外周・上坂(かみさか)にあるツバキカンザクラと、この坂と金沢城石川門前で接する下坂(しもさか)に咲くカラミザクラである。いま、まさに勝負のときを迎えている。
小尻谷坂は2つあって、古い坂は下半分が石段になって今も残り、新しい坂には坂標が建っている。古いほうは小尻谷坂と呼ばれることもなくなって久しいが、ここに相撲部屋があったなんてビックリしたなぁ。
兼六園の外周・下坂にあるカラミザクラの実「さくらんぼ」がたわわに実っている。赤いさくらんぼをびっしり身にまとったサクラは、「実桜」の本領を発揮して、春とは違った風情を辺りに漂わす。
金沢の桜もいよいよ満開。春の陽気と咲き誇る桜に手招きされて、兼六園、金沢城を中心に多くの人がお花見散策を楽しんでいる。坂道脇に咲く桜も坂道の傾斜美を一層際立たせている。たくさん写真を撮ってきたのでとりとめなく掲載する。